【ネタバレ】鯨統一郎『タイムメール』第3話検証
タイムメール第3話の差異になります。
細かい設定の変更点もいくつかあり、見比べると面白いです。
ぜひ、補足説明も参照ください。
以下、ネタバレ含みますので作品読了後にご確認ください。
【変更点】
●「雑誌」 → 「文庫」となっています。補足説明がある場合は下に書いています。
①「大迫憲一」 → 「大迫謙一」 読みは共に“おおさこ けんいち”p.54
②「大阪にある小さな会社 」→「 大阪にある小さな不動産会社」p.54
③「十年前の二十三歳のときに結婚」→「十一年前の二十三歳のときに結婚」p.54
④「いま憲一は、ほとんど一文無しとなり、三百万円の借金だけが残っている。」→文庫では削除
⑤「小曽根啓嗣夫婦には一粒種の大地という息子がいたのだが、小学三年生のときに何とかという重い心臓の病気で亡くなっていた。」 → 「一粒種の大地は小学三年生のときに重い心臓の病気で亡くなっていた。」p.63
⑥「過去の自分にメールを送りたいんだ」 → 「過去の自分にメールを送りたいんや。スマホの使いかたには詳しくないんやが、送れるか?」p.67
⑦「昨日、考えておいた文面」 → 「ここに来るまでに考えておいた文面」p.67
⑧「空前の万馬券」 → 「大きな万馬券」p.68
⑨「(13頭立てで11番人気、12番人気、13番人気の馬やないけ)」 → 「(人気薄の馬ばかりやないけ)」p.70
⑩「係のおばさんから」 → 「係の女性から」p.71
⑪「支店長の山本」 → 「支店長の中村」p.75
【補足】
②大迫の勤める会社
③大迫の結婚した時期
④雑誌では、文庫のp.56の3行目の“あとは一円玉が二枚あるだけだ。”のあとに入っている。
⑤“何とか”、という部分を分かる人が少ないから削除されたのでしょうか。
⑥大迫の発言、大阪弁もキツくなっている
⑦ 大迫がいつメールの文面を考えたか
⑨ 大迫の胸の内
⑩ 馬券売り場の窓口の女性
⑪ 大迫が五千万円を預けに行った銀行の支店長。
以上、第3話の主だった変更点です。
・「何とかという重い心臓の病気」は、おそらくあの病気のことでしょう。過去作品で二度ほど見たことがあります。興味あるかたは、こちらから探してみてください 作品間リンク
・なぜ大迫の下の名前や支店長の名前が変更になったのかが不思議です。過去の作品に同姓同名がいる、などでしょうか。機会があれば調べてみようと思います。
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